装置単体で1m以下の大きさであり、現場での橋梁・橋桁検査に適しています。
サブミリのX線焦点サイズを容易に実現でき、高解像度のX線イメージを撮影できます。
光子研では、1〜20MeVまでのMICのラインナップを用意しております。
1MeVマイクロトロンX線発生装置「MIC1」のマグネトロンモデルです。
MICの焦点サイズ
マイクロトロン型電子加速器MIC1及びMIC6の焦点サイズを計測しました。何と0.2mmでした。ライナック電子加速器では1mmが限度です。電子エネルギーが揃っていることにより、このような焦点サイズが実現し、素晴らしい解像度のX線イメージを撮影可能とします。
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マイクロトロンX線CT検査装置のビームライン及び遮蔽設備検討例です。
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MICのラインナップ
1 MeV |
4 MeV |
6 MeV |
10 MeV |
20 MeV |
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エネルギー [MeV] |
0.5 - 1.5 | 3.5 - 4.0 | 5.0 - 6.0 | 8.0 - 10.0 | 12.0 - 20.0 |
ビーム電流 |
500 mA | 250 mA | 200 mA | 200 mA | 150 mA |
ビーム出力 |
最大10 kW | 最大10 kW | 最大20 kW | 最大20 kW | 最大20 kW |
MICの原理
マイクロトロン型の加速器は、一様な磁場で電子を周回させ、加速空洞を通過する毎に電場にて加速する装置です。加速された電子は、所定のエネルギーに到達すると、取り出し管により装置外部へ電子ビームを出力します。
MICは上図のように、電子を発生する電子銃を加速空洞に内蔵しており、電子銃が磁石外部または加速空洞の外部に存在する従来型の電子銃に比べて、システムの簡素化及び小型化に成功しました。
直線加速器(ライナック)は、直線的に電子を加速するためエネルギー分散が5%と大きくなり、集束マグネットを用いても、エネルギー収差により焦点サイズが大きくなってしまいます。
一方、MICは、周回電子エネルギーを選別しながら加速するため、加速効率がよく、エネルギー分散は1%です。また直線加速器と違い、低エネルギー成分を含みません。これらの原理から、サブミリのX線焦点サイズが容易に実現可能です。
1) 高周波電場による電子の加速 | 1) HV(25kV)による電子の加速 |
2) 電子は均一磁場中を周回し、RFキャビティーを通過する毎に加速される。 | 2) キャビティー内での加速フェーズを揃えるため、プリバンチャーにてバンチングを行う。 |
3) 規程値まで加速された電子はエクストラクションチャンネルから取り出される。 | 3) 電子は直線加速セル内で加速される。 |
*電子エネルギーは加速点、エクストラクションチャンネル、磁場のジオメトリーによって決定される。 | 4) 電子は取出し穴から取り出される。 |
*低エネルギー電子は取り出されない。 | *低エネルギー電子も同時に加速される。 |
*エネルギー分散率は1% | *エネルギー分散率は5% |
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