光子研グループ最高顧問からのご挨拶 |
光子研は創立21年目を迎えて、大学から独立し、草津市穴村に新拠点を構え、さらに発展すべく様々な取り組みを行っています。今後とも引き続きご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。 MIC(電子加速器)やMIRRORCLE(卓上放射光)を用いた高エネルギーX線CTによる大型構造物の非破壊検査が極めて高精細に内部構造を可視化できることから、自動車、宇宙・航空、建設業界から高いご評価を頂いておりますので、お客様が一層ご利用しやすくするために、みらくる分析センターを独立させました。
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光子研は、山田による世界初の卓上型放射光の開発を支援して、共に歩み加速器技術を集積いたしました。光子研は世界でも稀な電子加速器のエキスパートです。私企業で電子加速器の製造販売をできる会社は世界的に極めて稀です。大手企業も加速器分野を撤退しているのが現状です。加速器技術を次世代に引き継ぐべく今後とも事業を展開いたしますので、よろしくご支援のほどお願い申し上げます。 さらに光子研は、立命館大学21世紀COE・放射光生命科学研究センターを支えた中核企業として、各種利用技術(ビームライン)の開発に携わりました。回折、XAFS、小角散乱、FTIR等のビームラインを引き続き提供いたしますので宜しくお願い申し上げます。 山田 廣成 |
現在流通している電子加速器は、ライナックあるいはLINACと呼ばれる直線加速器です。加速セルを直線的に並べて、高周波電場で加速します。高周波ですから電場は+から-に振れます。+電場で加速された電子が次のセルに到達したとき位相が再び+になっていると電子は引き続き加速されます。 一方我々のMICは、弊社が独自に開発したもので、Only One技術です。加速セルは1台のみですが、磁場で周回させることにより、磁場中を一周した電子が同じ加速セルに到達したとき再び加速位相になる様に設定されます。MICはLINACに比べて、小型であり、加速効率が高く100%(70%)、引き出し電流値が高く300mA(100mA)、電子エネルギーの分散が1%(5%)です。()内の数値は比較のためのLINACの数値です。 MICは、現在は主に高エネルギーX線CTのX線源として使われていますが、大電流ですので、10MeV25kWの出力があり、電子線滅菌・殺菌にも使われます。小型の1MeV5kW装置はペットボトルの滅菌に使われます。
卓上放射光MIRRORCLEは、大型放射光の様にEUVからγ線領域までの連続スペクトルを持った高輝度の放射光を発生し、様々な分析に利用できます。100keV以上のX線を発生できる点が放射光と異なり、X線の焦点サイズは大型放射光よりも小さい20μmを達成しています。その利用分野は別表の様に多岐にわたります。 |